当事務所の解決事例

2014.12.24

【No.001】30代主婦が保険会社から事故との因果関係を否定されたが示談した事例

相談者:女性Hさん(30代)
職業:パート主婦
傷病名:頸椎捻挫、腰椎捻挫

項目名 交渉前 交渉後
治療費 0円 440,000円
通院交通費 0円 20,000円
入院慰謝料 0円 760,000円
休業損害 0円 430,000円
合計 0円 1,650,000円

 背景

パート兼主婦のHさんは、四輪車で駐車場内を走行し、公道に出ようと停車していたところ、駐車スペースからバックで進行してきた車両がHさんの車両の助手席の部分に衝突しました。
Hさんは、事故直後はそれほど痛みを感じなかったため、すぐ病院に行きませんでしたが、事故から1週間ほど経って、首や腰に痛みを感じるようになってしまいました。
そのため、事故から10日ほどたってから、初めて整形外科を受診したところ、頸椎捻挫・腰椎捻挫の診断を受けました。

ところが、保険会社は「こんな軽い事故で、そんな怪我を負うはずがない」として、治療費も慰謝料も一切支払ってくれませんでした。

困ったHさんは、当事務所と連携する行政書士事務所にご相談されました。

弁護士の関わり

行政書士と連携を取り、まずは、被害者請求ということで、自賠責保険に治療費及び慰謝料を直接請求することにしました。

自賠責保険に関しては、保険金の支払いの可否を判断するのは、自賠責保険会社ではなく、損害保険料率算出機構(そんがいほけんりょうりつさんしゅつきこう)の中の自賠責調査事務所(じばいせきちょうさじむしょ)というところで、ある程度中立の機関です。

なので、任意保険会社に賠償金を請求するのと比較して、ある程度公正中立な判断が期待できます。

Hさんが、行政書士を通じて、自賠責保険金の請求をおこなったところ、案の定治療費と慰謝料が支払われました。
自賠責保険から治療費が支払われた、ということは「この怪我は交通事故と因果関係がある」という自賠責調査事務所のお墨付きを得たことになります。

こうして、自賠責保険の上限120万円を獲得したのち、自賠責調査事務所のお墨付きを得たうえで、残りの賠償金額について、当事務所が引き継ぎ、相手保険会社との示談交渉をおこないました。

交渉開始後、最初の提示金額は122万円、すなわち自賠責から支払われた120万円を除くとわずか2万円という金額でした。
しかしその後交渉を重ね、総額で165万円、自賠責から支払われた分を除くと45万円という金額で示談することができました。

所感

Hさんのケースでは、事故から最初の通院まで10日ほど時間が空いてしまったこともあり、保険会社が事故と怪我との因果関係を否定して、一切の対応をしませんでした。

保険会社が事故と怪我との因果関係を否定して、事故への対応を一切おこなわないケースであっても①先に自賠責保険に請求する、②それでもだめなら裁判をする、という方法がありますので、あきらめずに、まずは一度弁護士にご相談ください。