当事務所の解決事例

2020.04.21

【No.087】14級9号認定の30代兼業主婦の女性について、賠償金284万円の獲得に成功した事例

相談者:女性Oさん(30代)
職業:兼業主婦
後遺障害の内容:14等級9号

項目名 獲得金額
治療費 4,760,000円
入院雑費 6,000円
通院交通費 78,000円
義肢・眼鏡・松葉杖等 30,000円
入通院慰謝料 1,110,000円
休業損害 1,850,000円
後遺障害慰謝料 880,000円
後遺障害逸失利益 810,000円
合計 9,524,000円

 

背景

30代兼業主婦の女性Oさんは、自動車を運転して、横断歩道の手前で停車中、後ろから走行してきた自動車に直接追突される事故に遭いました。Oさんは、この事故により、頸椎捻挫、左手月状骨骨折といった怪我を負い、8日間入院し、整形外科に2年7カ月間通院した後、症状固定となりました。

弁護士の関わり

事故から約2年8カ月が経過した時点、後遺障害診断書の記載を医師に依頼したあたりの時点で、当事務所にご依頼いただきました。

ご依頼後、当事務所を通じて後遺障害の申請をおこなったところ、1回目の結果は残念ながら非該当というものでした。

これに対し、当事務所から異議申立をおこなったところ、左の腕や指の痺れの症状について、14級9号の後遺障害の認定を得ることができました。

この14級9号の後遺障害を前提に相手損保と示談交渉を開始したところ、3週間ほどで、保険会社からの回答を得ることができました。

保険会社からの提案を拝見したところ、休業損害については、1年間家事が100%制限されていたことを前提に算出されており、逸失利益についても、主婦としての年収を前提に、後遺障害が5年間、家事労働に影響を与えることを前提とした金額が計上されているなど、弁護士介入後の初回の回答としては悪くない金額が提示されていました。

他方、入通院慰謝料及び後遺障害慰謝料については、裁判基準の80%という金額にされており、さらなる交渉や交通事故紛争処理センターへの申立、訴訟提起により、増額を図ることも見込めました。

この点について、ご本人と打合せたところ、ご本人としては早期解決を望まれる、ということであったため、提示された金額(自賠責から支払われた75万円を合わせ284万円という金額)で示談となりました。

所感

Oさんは、時間をかけて、限界の金額まで突き詰めることと、早期解決とを天秤にかけられ、早期解決の方を選択され、示談での解決となりました。

弁護士として、当たり前のことなのですが、当事務所では、1回目の後遺障害申請の結果が返ってきた時点、異議申立の結果が返ってきた時点、相手損保から賠償金の返答があった時点、交通事故紛争処理センターであっせん案が示された時点、裁判所で和解案が示された時点など、一つの区切となる時点で、ご本人にご連絡し、場合によっては改めて面談での打合せをさせていただいております。

ご連絡・打合せにおいては、出てきた結果が、法律、裁判例、また当事務所の経験に照らして妥当なものであるのかどうか、結果を良しとしない場合に、今後どういう手段を取り得るのか、その手段を取った場合にかかる時間、費用、リスク等をご説明させていただきます。当事務所として、客観的に見てお勧めの手段はこれ、ということはお伝えさせていただいておりますが、最終的にどうされるかは、ご本人に決めていただいております。

当然のことですが、弁護士が依頼者の意向に反し、強引に物事を進める、ということはありませんので、安心してご相談ください。