当事務所の解決事例

2020.05.07

【No.090】後遺症を残さず完治した60代兼業主婦の女性について、賠償金48万円の増額に成功した事例

相談者:女性Hさん(60代)
職業:兼業主婦
傷害の内容:頸椎捻挫等

項目名 ご依頼前 ご依頼後
治療費 680,000円 680,000円
通院交通費 15,000円 15,000円
休業損害 30,000円 160,000円
傷害慰謝料 475,000円 825,000円
合計 1,200,000円 1,680,000円

 

背景

60代で母と夫と息子と4人で暮らしていた兼業主婦の女性Hさんは、四輪車を運転して、信号機のある交差点を直進進行中、右側から信号無視をして直進進行してきた相手方車両と衝突する事故に遭いました。

Hさんは、この事故により、頸椎捻挫等の怪我を負い、病院を1回受診した後、接骨院に6カ月の間通院し、ほぼ完治しました。

なお、Hさんの車両の修理費用は、約60万円という高額に上りました。

弁護士の関わり

治療終了後、相手損保から示談の提示を受けた段階で、当事務所にご相談いただきました。

示談案を拝見したところ、通院慰謝料については、いわゆる裁判の基準と比べてかなり低額の提示となっていました。また、休業損害が、お仕事の分だけしか計上されておらず、主婦としての休業損害が、一切計上されていませんでした。

ご依頼後、交渉を開始したところ、最初は、慰謝料については裁判をおこなった場合の9割、休業損害についてはお仕事の分の3万円だけが計上された示談案が示されました。

これに対し、当事務所から、裁判例等を示し、主婦としての休業損害を計上すべく、相手損保に対し、再度促しました。

そうしたところ、相手損保から、慰謝料については裁判をおこなった場合の9割、休業損害については約7万円が計上された示談案が提示されました。

この示談案を踏まえて、弁護士がHさんご本人と面談で打ち合わせをさせていただきました。

計上されている休業損害の額が低いという問題があり、交通事故紛争処理センターなど、次の手続に進むことも考えられた反面、ほぼ接骨院にしか通院していなかったため、通院や休業の必要性について争われた場合に、医師の意見を取得することができない、というこちらの弱みもありました。

弁護士からこれらの点をご説明してHさんご本人に検討いただき、最終的に、ご本人から、次の手続には進まず、今の示談案から増額を図れるところまで増額を図って、それで示談としたい、という要望を受けました。

弁護士から相手損保に対して最後の一押しの交渉をおこない、結果として、慰謝料については裁判をおこなった場合の9割、休業損害については約16万円が計上された示談案を引き出すことができ、これをもって示談成立となりました。

所感

相談者から、「依頼後は、どれくらい事務所に来る必要がありますか?」というご質問を受けることがしばしばあります。

Hさんには、比較的事務所にお越しいただいた印象がありますが、それでも、ご来所いただいたのは、最初のご相談の際に1回、ご依頼いただいた際に1回、ご依頼後の打合せに1回の合計3回です。

当事務所では、8割くらいの方は、お越しいただくのはご相談の際の1回だけで、その後は、お電話、メール、郵送等のやり取りで、解決に至っております。

他方で、依頼者にご要望がある場合には、お越しいただいての対面でのご説明や打ち合わせをさせていただいております。

弁護士に依頼いただくことによる時間的、労力的負担は、決して大きなものではありませんので、安心して当事務所にご相談ください。