当事務所の解決事例

2020.10.08

【No.101】後遺障害申請をおこなわなかった50代兼業主婦の女性について、賠償金72万円の増額に成功した事例

相談者:女性Tさん(50代)
職業:兼業主婦
傷害の内容:腰椎捻挫

項目名 ご依頼前 ご依頼後
治療費 450,000円 450,000円
通院費 25,000円 25,000円
休業損害 0円 535,000円
傷害慰謝料 790,000円 975,000円
合計 1,265,000円 1,985,000円

 

背景

50代兼業主婦の女性Tさんは、自動車を運転して、信号機のある交差点で停車し、信号が青に変わったので発進しようとしたところで、後方から直進してきた自動車に追突される事故に遭いました。

Tさんは、この事故により、頸椎捻挫の怪我を負い、接骨院をメインに8カ月半の間通院し、治療を終了しました。

弁護士の関わり

相手損保から示談の提案があった時点で、後遺障害の申請をすることができないか、と、弁護士に相談いただきました。

お話をうかがったところ、通院していたのがほぼ接骨院のみで、かつ、ご相談時点で最後の通院から1カ月以上日が空いていたことなどもあって、後遺障害の認定を得ることは厳しいことが予想されました。

その旨をご本人にお伝えしてご相談したところ、後遺障害の申請はおこなわずに、示談交渉を進めていくこととなりました。

示談交渉を開始したところ、相手損保から、既払い金を除いて143万円を支払う、という提案がされました。これは、それまで計上されていなかった主婦としての休業損害を計上し、慰謝料については裁判の基準の80%とするものでした。

ご本人と、交通事故紛争処理センター等の手続を取るか、あくまで示談で解決を図るか相談し、示談で解決を図ることとなりましたので、最終交渉を進めました。

最終的に、慰謝料について裁判基準の90%として、最終支払額を153万円とする示談案を引き出すことができ、この金額で示談となりました。

所感

Tさんのケースは、事故当時、たまたま別の原因で仕事を休んでいたためか、弁護士が入る前の示談案では、休業損害が一切計上されていませんでした。

同居する他の方のために家事をしておられた方が、事故の怪我により家事に支障を受けた場合、主婦としての休業損害を請求することができます。

このことは、事故の賠償実務に携わる者にとっては、常識と言えますが、主婦としての休業損害は、弁護士に依頼するなどして、こちらから積極的に請求しない限りは、なかなか支払われない場合が多いのが現実です。

交通事故に遭われて怪我をされた方は、是非一度、当事務所にご相談ください。