当事務所の解決事例
2021.03.08
【No.114】14級9号認定の50代会社員の男性について、賠償金285万円の獲得に成功した事例
相談者:男性Mさん
職業:会社員
後遺障害の内容:14級9号
項目名 | 獲得金額 |
---|---|
治療費 | 380,000円 |
通院交通費 | 40,000円 |
入通院慰謝料 | 1,020,000円 |
休業損害 | 20,000円 |
後遺障害慰謝料 | 990,000円 |
後遺障害逸失利益 | 730,000円 |
合計 | 3,180,000円 |
背景
50代会社員の男性Mさんは、四輪車を運転して公道を走行し、交差点手前の渋滞で停車していたところ、後ろから走行してきた四輪車に衝突される事故に遭いました。
Mさんは、受診した総合病院で、外傷性頚部症候群の診断を受けました。
Mさんは、整形外科に約8カ月間通院した後、症状固定となりました。
弁護士の関わり
事故の1週間後の事故直後と言える段階で、ご依頼いただきました。
最初のご相談時点で、車の損害に関し、新車であるにも関らず修理費用しか支払われない、ということに納得しておられませんでした。
そのため、弁護士から、初年度登録から概ね3年以内の新車であれば、修理費用の外に、修理費用の10~30%程度の評価損害(格落ち損)を獲得できる可能性が高い旨をご説明し、まずは、物損に関する交渉をおこなうこととしました。
当事務所から、相手損保に対し、交渉で評価損害を請求したところ、相手損保の回答は、修理によって原状回復されている、ことを理由に、一切の支払を拒否する、というものでした。
そのため、あくまで評価損害を獲得するために、物損に関して、交通事故紛争処理センターへの申立をおこないました。
センターへの申立の結果、修理費用の1割、約3万円ではありますが、評価損害を獲得することができました。
物損に関する交渉・センターへの申立と並行して、Mさんは、治療に専念されていました。
そうしたところ、相手損保からの治療費の支払は、事故から5カ月弱の経過をもって打ち切られました。
対応をMさんと検討し、症状固定に至るまでは健康保険に切り替えて自費で通院し、症状固定に達した後、後遺障害の申請をおこなうこととしました。
治療費支払い打ち切り後、さらに3カ月半ほど通院した後、症状固定とし、後遺障害の申請をおこないましたが、1回目の結果は残念ながら非該当というものでした。
これに対する対応をMさんと検討し、当事務所を通じて、異議申立の手続を取ったところ、14級9号の認定を得ることができました。
認定された後遺障害等級を前提に、相手損保に対し、損害賠償の請求をおこなったところ、当方の225万円という請求(自賠責後遺傷害分75万円を除く)に対し、相手損保の回答は、203万円を支払う、というものでした。
対応をMさんと検討し、交通事故紛争処理センター、訴訟等の次の手続の歩を進めることなく、あくまで示談交渉の枠内で解決を図ることとしました。
最後の一押しの交渉により、間を取った丸い金額210万円(自賠責後遺傷害分75万円を合わせると285万円)という金額で示談締結となりました。
所感
Mさんのケースでは、物損の評価損は請求しても支払われず、治療費は5カ月で打ち切られ、後遺障害も1回目非該当と、各手続は大変に難航しました。
様々な問題にぶち当たる中で、根気よく、取れる手段を着実に一つ一つ取っていったことで、物損についても、人損についても、考え得る最大限に近い額を得られたものと思います。
Mさんのケースは、当事務所としても、早くから入ってサポートさせていただいて本当に良かった、と言える件です。
仮に、弁護士がサポートしていなかった場合、物損について評価損が獲得できないことは勿論、お怪我についても、治療費が打ち切られた事故から5カ月後の段階で症状固定として後遺障害の申請をおこなっていた可能性が濃厚です。そうなると、後遺障害認定の可能性は絶望的で、結局、事故から5カ月間の通院日数に応じた慰謝料として50万円弱の金額を受領して終わりとされていた可能性が高いです。そうなった時には、勿論、治療費打ち切り後の通院費は全て自己負担です。
交通事故の被害に遭われた方は、できるだけ早い段階で、是非一度、当事務所にご相談ください。