当事務所の解決事例
2021.12.07
【No.143】完治した10代小学生の男性について、賠償金25万円の獲得に成功した事例
相談者:男性Iさん
職業:小学生
傷害の内容:腰部打撲、両足関節打撲等
項目名 | 獲得金額 |
---|---|
治療費 | 60,000円 |
付添費 | 16,000円 |
入通院慰謝料 | 290,000円 |
過失相殺(15%) | -54,900円 |
合計 | 311,100円 |
背景
10代小学生の男性Iさんは、自転車に乗って横断歩道を走行中、左側から来た四輪車に衝突される事故に遭いました。
事故の相手方は、一旦は車から降りてIさんに声をかけたものの、警察や救急車を呼ぶこともなく、その場から立ち去ってしまいました。
そして、事故当日の夜には、警察によって、事故の相手方が特定されました。
一方、Iさんは、総合病院の整形外科で腰部打撲、両足関節打撲等の診断を受け、整形外科に合計3回通院し、完治しました。
弁護士の関わり
事故の約10日後にお父さんを通じてご依頼いただきました。
依頼後、しばらくして、3回の通院で完治された、ということをうかがい、示談交渉を開始しました。
Iさん事故の相手方には、救護報告義務違反、いわゆるひき逃げが認められたことから、慰謝料を裁判の基準と比較して30%加えた金額で請求しました。
慰謝料と過失割合の点で相手損保と折り合いがつかなかったことから、交通事故紛争処理センターへの申立をおこないました。
申立から3か月ほどの期間を要して、慰謝料について裁判基準で計算した100%の金額とし、過失割合についても当方の認識を前提としたあっせん案が示され、そのあっせん案で和解となりました。
所感
Iさんのケースでは、相手方が、事故後、救急車も警察も呼ばずにその場から立ち去ってしまいました。
こうなると、救護・報告義務違反、いわゆるひき逃げ、ということになってしまいます。
加害者側の立場からみると、事故を発生させてしまっても、相手の怪我がよほど重大なものでなく、前科などもなければ、きちんと救護・報告義務を果たせば、ほぼ刑事事件としては不起訴となって、刑事裁判になることはありません。ただ、ひき逃げ事案となると、起訴されて刑罰が科される可能性が高くなります。
他方、被害者側の立場から見ると、加害者側にひき逃げと言った重大な法律違反がある場合には、それが無い場合と比較して慰謝料の増額の理由になり得ます。
ただ、Iさんのケースでは、ひき逃げを理由に慰謝料の増額を主張したものの、怪我の程度が比較的軽かったために、残念ながらあっせん案の段階では裁判基準と比較して慰謝料が増額されるまでのことはありませんでした。
ひき逃げ事故に遭われた、という方は、是非当事務所にご相談ください。