当事務所の解決事例

2023.04.03

【No.195】完治した20代会社員の男性について、賠償金60万円の獲得に成功した事例

相談者:男性Nさん
職業:会社員
傷害の内容:背部打撲等

項目 獲得金額
治療費 600,000円
通院交通費 10,000円
入通院慰謝料 890,000円
過失相殺(-20%) -300,000円
合計 1,200,000円

 

背景

20代会社員の男性Nさんは、勤務先の普通貨物自動車を運転して、信号機の無い交差点に差し掛かり直進進行しようとしたところ、右側から一旦停止を無視して直進進行しようと交差点に進入してきた普通乗用自動車に衝突される事故に遭いました。

Nさんは、事故翌日に受診した整形外科で腰部打撲等の診断を受け、その後、整形外科と接骨院に約半年間に渡って通院し、完治しました。

弁護士の関わり

事故の約2週間後にご依頼いただきました。

ご依頼後、しばらく通院いただきました。

事故から5カ月程経った時点で、治療費を打ち切る旨の連絡を相手損保から受けましたが、「あと1カ月で必ず治療を止める」旨の連絡をして、治療期間を1カ月延長させることに成功しました。

治療終了後、賠償請求を行ったところ、ほぼ当方請求通りの金額を支払う旨の回答があり、示談となりました。

所感

Nさんのケースでは、相手損保の治療費打ち切りに対し、治療費支払い期間を1カ月間延長させることに成功しました。

一般的に、損保担当者は、治療がどこまで続くかわからない、という状況をものすごく嫌がります。なので、「〇月〇日で治療を必ず終わりにするので、そこまでは治療費を出してほしい」という言い方で交渉すれば、治療期間が延びる場合も結構あります。

さらに、Nさんのケースでは、当方請求通りの金額を、相手損保も当初から受け入れました。

これは、裁判所の基準で算定した賠償金額が、たまたま、自賠責保険金の上限額とほぼ同額であったことによるものです。

どういうことかというと、通常、自動車には任意保険と自賠責保険の二種類の保険が付保されているところ、任意保険会社は、一括対応、といって、自賠責保険から支払われるはずの分も被害者に支払った後、求償といって、自賠責保険会社に、自賠責の基準で算定される賠償金を取り返しに行きます。

なので、任意保険会社は、自賠責保険で支払われる範囲内の金額であれば、割と簡単に支払ってくれます。

通常であれば、裁判所の基準で計算した賠償金額は、自賠責保険の基準の賠償金額を超えるので、裁判所の基準で算定した賠償金額を請求しても、任意保険会社はなかなかすんなりとは払ってはくれません。

ただ、自賠責保険の基準では、通院期間ではなく通院回数で慰謝料金額が算定される、被害者の過失が7割以下であれば過失相殺がされない、といった特徴があります。

これに対して、裁判所の基準では、基本的に通院回数ではなく通院期間で慰謝料を算定しますし、被害者に過失があれば過失相殺がされますので、通院回数が密で、かつ、被害者に過失があるような場合だと、裁判所の基準よりも自賠責保険の基準で算定した賠償額の方が多くなる、ということもまれにあります。

Nさんのケースでは、たまたまですが、裁判所の基準で計算した賠償金額と自賠責保険の基準で計算した賠償金額がほぼ同じであったために、請求通りの金額がすんなり払われました。

交通事故に遭われてお怪我をされた方は、是非、当事務所にご相談ください。