当事務所の解決事例
2025.03.12
【No.294】併合9級認定の70代兼業主婦の女性について、賠償金1888万円の獲得に成功した事例
相談者:女性Kさん
職業:兼業主婦
後遺障害の内容:併合9級
項目 | 獲得金額 |
---|---|
治療費 | 2,100,000円 |
入院雑費 | 70,000円 |
通院交通費 | 45,000円 |
休業損害 | 1,320,000円 |
慰謝料 | 1,780,000円 |
文書料 | 5,000円 |
その他治療関係費 | 30,000円 |
後遺障害逸失利益 | 8,050,000円 |
後遺障害慰謝料 | 6,900,000円 |
住宅改造費 | 680,000円 |
合計 | 20,980,000円 |
背景
70代兼業主婦の女性Kさんは、息子さんが運転し公道を走行する自動車の後部座席に同乗していました。Kさん乗車車両が信号機で交通整理のされた交差点に至り、青信号で直進進行しようとしたところ、左側から、赤信号を無視して交差点に進入してきた普通乗用自動車に衝突される、という事故に遭いました。
Kさんは、救急搬送された総合病院で、左肩甲骨骨折、左肋骨骨折、骨盤骨折等の診断を受けました。Kさんは、事故後約45日間入院し、退院後は約7カ月半に渡り通院治療を受け、症状固定となりました。
弁護士の関わり
事故の約2週間後の段階で、旦那さんを通じてご依頼いただきました。
症状固定に達したということで後遺障害申請を行い、左肩関節の機能障害について10級10号「1上肢の3大関節中の1関節の機能に著しい障害を残すもの」、股関節の機能障害について12級7号「1下肢の3大関節中の1関節の機能に障害を残すもの」、この2つの後遺障害を併合して、9級、という後遺障害等級の認定を受けることができました。
この、9級という後遺障害を前提に、示談交渉を開始したところ、交渉段階における相手損保の提示は、既払い金を除き約1620万円を支払うというものでした。
交渉段階としてはある程度の金額が提示されたと言えますが、さらなる増額が見込めたことから、交通事故紛争処理センターへの申立を行いました。
申立から2カ月ほどで、既払い金を除き約1888万円支払うべき、というあっせん案が示され、このあっせん案で和解となりました。
結果的に、弁護士介入後の示談交渉段階における金額と比較しても、260万円を超える増額が図れたことになります。
所感
Kさんのケースでは、認定された後遺障害は、上肢と下肢の関節可動域制限、というものでした。
10級と12級という2つの後遺障害が認定されたことにより、重い方の10級が一つ繰り上げられて、併合して9級、という後遺障害が認定されました。
一桁台の後遺障害が認定された場合、後遺障害逸失利益や後遺障害慰謝料はかなりの高額となります。
特に、関節可動域制限、といった、常識的に考えて仕事に与える影響が大きいと言える後遺障害の場合は、後遺障害逸失利益も、等級表通りの労働能力喪失率で、67歳まで認められる可能性が高いため、適当なところで示談してしまうのではなく、金額を突き詰めて求めていくべきです。
事故に遭われてお怪我をされた方は、当事務所にご相談ください。